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共同通信
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来年1月の台湾総統選への出馬を表明している野党、台湾民衆党トップの柯文哲前台北市長が5日、早稲田大(東京都新宿区)で講演した。台北市長時代に上海市との交流に取り組んだ経験を紹介し、中国との衝突のリスクを減らすためにも「文化面での交流は進めなければならない」と訴えた。
総統選は柯氏のほか、台湾独立志向の与党、民主進歩党(民進党)の頼清徳副総統、対中融和路線の最大野党、国民党の侯友宜・新北市長の三つどもえの争い。柯氏は4日来日した。8日までの滞在中、与野党の国会議員らと面会し、日本側との相互理解を深めたい考え。
柯氏は台北市と上海市との都市間交流の実績を強調し、中国側との交流は短期的には有権者の支持拡大にはつながらないが「長期的には(台湾の)利益になる」と主張。政治的な交流は難しいとしても、経済・文化面での中国との交流は推進するべきだと述べた。
民進党と国民党については「(対中)独立か統一かというイデオロギー論争に執着している」とし、第三勢力として民衆党への支持は伸びていると強調した。