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共同通信
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【キーウ共同】ウクライナ南部ヘルソン州カホフカ水力発電所の巨大ダム決壊による洪水の直接の死者は9日、ドニエプル川の南側のロシア占領地で14人、北側のウクライナ統治下で5人に上り、計19人となった。さらに増える恐れがある。
ダムの水位低下は水道の取水にも影響し、ゼレンスキー大統領は9日、数十万人への飲用水供給に大きな支障が出ていると表明した。代わりに鉄道や道路で水を輸送している。
下流域は水位が低下に転じた。浸水家屋については9日、川の南のロシア側が約2万2300戸、北のウクライナ側が3625戸と発表した。
内務省は9日、洪水によりウクライナ側で5人が死亡、13人が行方不明になったと発表した。ロシア占領下のオレシキ市から避難しているリシチュク市長は8日、市内で9人の死亡が確認されたと述べた。
ウクライナ側はロシア側も含めて被災者の救出を進めるとともに、国際的な人道支援を呼びかけているが、ロシア軍の攻撃に妨げられているとして批判。8日も州都ヘルソンで避難活動中に砲撃があり、市民や警察官ら9人が負傷したと発表した。