12日、ハーレム在住のシドニー・ファイファー容疑者(72)が地下鉄内での窃盗で現行犯逮捕された。この容疑者は1980年代以降、十数回もの逮捕歴があり、長きにわたり同様の犯行を繰り返していたことを、ニューヨーク・デイリーニュースなどが報じた。同容疑者は、主に居眠りをしている乗客の持ち物を盗むという手口を35年間も繰り返していた。
ニューヨーク市警察(NYPD)は、車両内での常習窃盗事件の終止符を打ったとし、同容疑者を逮捕したティモシー・トロッター警官とヘイニオ・マシアス警官を表彰した。
地下鉄内での犯罪は、2015年同月比で36%増加しており、居眠り中の乗客の被害者も含まれていたことから、NYPDは「眠っている乗客を起こす」という対策を始めた。また、NYPDは1月以降頻繁に起きている車両内での犯罪に注視しており、ジェームズ・オニール部長は「今後も引き続き増員体制のまま、地下鉄をパトロールし、マンハッタンとブルックリン区内を走行する車内を警備する。また決められた駅で降車し、駅構内の隅々まで見回りを行っている」と説明している。
NYPDのビル・ブラットン本部長は「仕事などで疲れてつい眠ってしまうのは理解できるが、それでは格好の犯罪の標的となってしまう。NYPDの警官は乗客を起こすよう指示されているので市民は理解してほしい」と述べている。