退店命じた店員切りつける ダイナーで寄付集めの少年

 マンハッタン区グリニッチビレッジのレストランで17日、募金を集めに訪れた少年が、刃物で店員の顔を切りつける事件が起きた。
 ウエストハンプトン通りに近いラガーディアプレイス490番地にあるダイナー、シルバー・スパーズで午後8時ごろ、同店でバスボーイとして働くボビー・バーボットさん(25)は、各テーブルを回りバスケットボールチームへの寄付金を集めていた少年を、店から追い出した。15〜17歳くらいとみられる少年は、「戻ってくるからな」とバーボットさんに言い放ち、5分後に再び同店に現れた。バーボットさんが再度、少年に立ち去るよう、出口に連れて行ったところ、少年は刃物でバーボットさんの左顔面を切りつけ逃走した。
 ベルビュー病院に搬送されたバーボットさんは120針を縫ったが、既に退院しており、22日から職場に復帰する予定だという。
 ニューヨーク市警察(NYPD)の発表によると、歯に歯列矯正器具をつけた加害者は、身長約170センチメートルの黒人かヒスパニックの少年。グレーのフードが付いたシャツを着て、小さなジムバッグを持っていたという。
 18日には同区ソーホーで21歳の男性がスキーマスクを被った男に切りつけられる事件も報告されており、市内では最近、刃物による殺傷事件が相次いで起きている。