ハレッツ・ポイント計画が難航 税控除期間満了で財政負担大きく

 クイーンズ区アストリアの沿岸地域に、15億ドル(約1700億円)の費用をかけニュータウンを作る住宅開発事業ハレッツ・ポイント計画が、1月14日に行われた着工式の翌日に暗礁に乗り上げていたことが分かった。
 同計画では、483戸の低所得者向け住宅を含む2000戸のアパートとスーパーマーケット、学校、川岸の遊歩道を7年間かけて建設する。しかし、ニューヨーク州が定めた開発業者への税優遇措置(421-a)の期限が同15日に満了したため、同計画の開発を手がけたダースト・オーガニゼーションは、計画を続けることが困難であると主張している。
 市では、財政危機で建設事業が衰退していた1970年代、建設事業促進のために、低所得者向け住宅を併せ持つ賃貸集合住宅の建設を新しく行う開発業者の、固定資産税を控除する措置、421-aを制定していた。
 段階的に行われる同開発工事では、税優遇措置が満期を迎える前に第一期工事が開始されたため、80戸以上の低所得者向け住宅を含むおよそ400戸のアパートとスーパーマーケットの建設は、計画通り進められている。
 土地価格の高騰と建設費用の値上がりにより、多くの開発業者は、421-aを受けずに賃貸住宅を建設することは財政的に実現不可能であると考え、コンドミニアムの建設を積極的に進めているという。

www.hallettspoint.comより