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共同通信
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ロシアのプーチン大統領は21日、モスクワで軍大学校の卒業生を前に演説し、「軍の強化は今後も優先課題の一つだ」と表明した。大陸間弾道ミサイル(ICBM)や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)、長距離爆撃機で構成する「核の3本柱」がロシアの安全保障と世界の安定にとって最も重要だと指摘、今後も核兵器を戦略的抑止力として発展させていく考えを示した。
国営テレビによると、プーチン氏は戦略ミサイル部隊の持つICBMの約半数が既に多弾頭型の「ヤルス」で置き換えられたとし、米国のミサイル防衛(MD)網を突破して米本土を攻撃できるとされる多弾頭重量級次世代型ICBM「サルマト」も近く実戦配備されると説明した。
プーチン氏は演説後、国営テレビの質問に、ウクライナ軍が深刻な損失を被り、大規模反攻が現在「小康状態」にあると指摘した。敵がドイツ製レオパルトを含む戦車245両を失い、戦力回復を図っているとする一方「攻撃力を使い果たしてはいない」と述べた。(共同)