先端技術でオーカス拡大へ

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共同通信

 【ワシントン共同】米国家安全保障会議(NSC)のキャンベル・インド太平洋調整官は26日、米国、英国、オーストラリアの安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」が進める先端技術分野の協力で「他のパートナー国と連携する用意がある」と述べた。参加に関心を示す国々と協議を始めていると明らかにした。ワシントンのシンクタンクでの講演で語った。

 先端技術と並ぶオーカスの柱であるオーストラリアへの原子力潜水艦導入計画は、米英豪3カ国のみの協力にとどめる。同盟・友好国と連携を進め、インド太平洋で影響力を拡大する中国をけん制する狙いがある。オーカス拡大を警戒する中ロや北朝鮮が反発しそうだ。

 先端技術分野の協力は極超音速兵器の開発や、防衛技術革新の加速、機密情報の共有拡大などが含まれる。キャンベル氏は「防衛能力を高める実際的な取り組みを求めている」と語った。協議を進めている相手の国名は明らかにしなかった。

 講演に参加した海軍制服組トップのギルデイ作戦部長も、オーカスの先端技術の協力国拡大について「特定の分野で大きな潜在力がある」と期待を示した。