女性に「別れるなら殺す」

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共同通信
女性が刃物で刺され倒れているのが見つかったマンション付近で警戒に当たる警察官=29日午後1時4分、横浜市鶴見区

 横浜市鶴見区の大学1年冨永紗菜さん(18)を刺殺したとして、元交際相手の自称会社員伊藤龍稀容疑者(22)=同区=が逮捕された事件で、冨永さんが昨年12月、交際トラブルに対応した警察官に「(容疑者から)『別れるなら殺す』と言われた」と話していたことが30日、神奈川県警への取材で分かった。

 県警によると、昨年12月、容疑者宅の近隣住民が「男女が言い争う声が聞こえる」と通報。警察官が駆け付けたところ、冨永さんが「殺すと言われ、首を絞められた」などと説明したという。

 冨永さんは被害届を出さず、今年1月、県警に「すぐ仲直りした。今後はトラブルがないよう関係を続けたい」と話した。県警はこのケースの他、2021年10月以降、けんかの仲裁に3回入ったとしている。

 容疑者宅近くの住人は「深夜に床や壁にぶつかる音や食器が割れる音に加え、『痛い』『ごめんなさい』という女性の叫び声も聞こえた」と話した。同様の音が続いて複数の住民が通報し、警察官が駆け付けていたという。