ニューヨーク市保健衛生局は25日に行われた喫煙反対条例案の公聴会で、ヤンキースタジアムやシティ・フィールドなどを含む全てのスポーツ競技場で、噛みたばこの使用を禁止する条例案を支持する意向を明らかにした。米大リーグ球団のヤンキースおよびメッツも、同条例案を支持する意向を示している。
噛みたばこは、長年にわたり野球選手らに愛用されてきたが、がんや口腔疾患の原因となることが報告されている。野球の殿堂入りを果たしたトニー・グウィン氏は唾液腺がんで、また元スターピッチャーのカート・シリング氏は口腔がんで死亡している。
市では、若者の喫煙率が2007年から13年の間に2倍に増加しており、現在、たばこを吸う若者は全体の4.4%を占めるという。同局の主席法律顧問を務めるケビン・シュロス氏は、「野球の選手などプロのアスリートが噛みたばこを使用しているのを再三にわたり見ている若者は、これが社会的に受け入れられた行為だという印象を持ってしまう」と述べた。同条例案の発案者であるマンハッタン区選出民主党市議会議員のコリー・ジョンソン氏は、ことしのシーズン開幕までに同条例が施行されることを望んでいる。
ボストンのフェンウェイ・パークやロサンゼルス、サンフランシスコの球場では、既に同様の規定が採用されているという。