7月1日 編集後記 “今後のブームは、‘KAWAII’もしくは最高裁???”

 


7月1日 編集後記

“今後のブームは、‘KAWAII’
もしくは最高裁???”

 

編集部が気になった1週間の出来事

絶叫系フリーフォールに「No」 タイムズスクエアお目見えに反発
エンタメ豊富なニューヨークだが、絶叫アトラクションの計画まであったことには驚き。(編集部 I)

NJ州、NYの通行料導入に猛反発 「二重取り」は州民に対する侮辱
渋滞が緩和されるのは良いが、タクシー料金の値上げなどにはつながらないのかが気になる。(編集部 W)

全公立校で呼吸法の指導を義務化 「健康オタク」のアダムズ市長
市は以前、子ども達のメンタルヘルス対策としても導入の意義を説明している。(編集部 A)

 

編集後記   “今後のブームは、’KAWAII’もしくは最高裁???”

皆さん、一週間お疲れさまでした。“日本発、かわいい寿司レストラン”の経験は、非常におもしろかったです。コア・コンセプトである“KAWAII”をプロデューサー自身が定義せず、一人ひとりの多様性を認め、推奨している点、若者(特に、女性)を中心にしている点などは、世界的な高齢化、昨今の地政学的リスク、若者のメンタルヘルス問題などの若者の”閉塞感“を考えると、今後がさらに楽しみです。

また、日本からの“輸出産業”としても、非常に面白いのではないでしょうか。ただ、そのためには、先週末の全米女子プロゴルフ5大メジャー大会の一つで、惜しくも2位だった笹生優花選手が、日本の国籍法により、母親側のフィリピン国籍を諦めざるをえなかったとケースも含めて、まずは日本がより多様性を認めることが必要な気がしますが。。。

法律と言えば、今週は、連邦最高裁が立て続けに大きな判決をだし、注目を集めた週でしたね。木曜は、大学における積極的格差是正措置(“affirmative action”)に対する判決(大学はもはや入学者の選抜において人種を考慮することはできないとの判決)を下しました。

金曜昼には、ウェブデザイナーが、信仰を理由に、同性カップルへのサービス拒否したことに関する裁判で、憲法修正第1条の“表現の自由”を根拠に、サービスの拒否を認める判決を下しました。

そして、金曜夕方には、バイデン政権の学費ローンの返済一部免除策(一人あたり最大$20Kの免除で、最大4,000万人以上が対象、総額$430B)について、議会の承認を受けていない大規模な減免措置を行政権の逸脱として、無効との判決を下しました。

日本では、統治行為論以上に“政治的判断に委ねる”ケースが多いこともあり、ここまで最高裁の判決が注目を集めることはあまりないと思うので、ここ2日でこれほどの影響を与える判決は驚きました。アメリカで、三権分立が進んでいると考えるべきなのか、(もしくは最高裁判事が終身制であることも踏まえて、)“司法自制の原則”が機能していないと考えるべきなのか、難しいですね。

特に、今週の一連の判決は、すべて判決が6対3で、その6人と3人もすべて一致しているということだと思います。上述のとおり、最高裁判所が終身制であることを考えると、今後もさらに保守派よりの判決が出続けることが懸念されます。一方で、積極的格差是正措置に関する判決は、結果的にアジア系に有利になることが指摘されている点もあり、個人的には複雑な思いです(ただ、アジア人という括りが大きすぎ。人口で考えても。。。)。

とは言え、来週はいよいよ独立記念日Weekですね。今年は、過去最大の週末旅行者数が見込まれているようで、この週末に移動される方は、くれぐれも混雑、空の便の乱れなどにもお気を付けください。

ではよい週末をお過ごしください。

編集部より


今週の1枚

ガチョウ家族も、独立記念日に向けた混雑をさけて、早々に移動中。


最新のニュース一覧はこちら←

 

 

タグ :