Published by
共同通信
共同通信
局地的な豪雨をもたらす「線状降水帯」が発生し、九州5県で災害関連死を含め計79人が亡くなった2020年7月豪雨から3年となるのを前に、被害が大きかった熊本県人吉市で2日、追悼式が開かれた。蒲島郁夫知事は「一日も早い復旧復興と、安全安心を実現する」と述べた。
伯母アヤ子さん=当時(92)=を亡くした同市の介護福祉士倉岡伸至さん(54)は遺族代表のあいさつで「あの日見た惨状、大切な伯母を亡くした悲しみを忘れることはない。一昨日の雨でも『またか』という思いがよぎった。治水対策、復興への迅速な対応をお願いしたい」と訴えた。
式典には遺族ら32人が参加した。兄夫婦を亡くした無職荒毛美代子さん(76)は「月日がたって(追悼式に)参加できた。水が上がらないようにしてほしい」と話した。
熊本県では、球磨川が氾濫し、関連死2人を含め67人が死亡、家屋7千棟超が浸水するなどした。5月31日時点で484戸1043人が仮設住宅に入居している。人吉市では、21人が犠牲になった。