ニューヨーク市の公立学校でスクールカウンセラーとして勤務していたマリア・ザックマノグロウさん(85)が、高齢を理由に解雇されたのは年齢差別だとして、同市教育局(DOE)を相手に立ち上がっていたことが分かった。彼女は自らを「市の公立学校職員の中で最高齢」だと話している。
ニューヨーク・デイリーニュースによると、心理学の博士号を持つザックマノグロウさんは過去13年間、ハーレムの特別教育委員会にて生徒たちに向き合い、常に模範的な勤務態度で、職場からも良い評価を受けていた。しかし14年に、当時の上司であるジェーン・オコナー氏から引退するつもりがあるかと聞かれ、否定したにもかかわらず、「引退はやむを得ないかもしれない」と言われた。またオコナー氏は、ザックマノグロウさんの同僚らに「厄介な年寄りには辞めてもらう」と話していた。その約1年後の15年6月、ザックマノグロウさんは、何の説明もなく突然職場から追い出され、それ以降何の仕事も与えられていないという。
現在、彼女には組合による雇用保証があるため、毎月の給与は満額支給されているが、給与は年10万5000ドル(約1180万円)と比較的高給で、若手カウンセラーの平均的な給与の約2倍にあたる。このため本人は、「高給であることが解雇の理由なのであれば、真実が知りたい。泣き寝入りする前例を作りたくなかった」と述べている。