3日、ニューヨーク州都市交通局(MTA)とニューヨーク・ニュージャージー港湾公社(PA)の鉄道(PATH)を結ぶワールドトレードセンター・トランスポーテーションハブ、「オキュラス」がオープンした。
白い翼を広げたような建物の設計は、スペインの建築家、サンティアゴ・カラトラバ氏によるもの。2001年の世界同時多発テロからの復興の象徴でもあるが、手放しに喜ぶことのできるスタートではなさそうだ。
デイリーニュースをはじめ各メディアはこぞって、この建物におよそ40億ドル(約4500億円)の公的資金が投じられたことを報じた。4日に利用開始となったが、建設工事の全行程は終わっておらず、建物2階部分のショッピングモールなど、いまだ完成していない。PAは当初、建設費は22億ドルと見積もっていた。
また、ニューヨーク・タイムズは、「これは厳密にいうとハブではない」と指摘。週におよそ5万人がニュージャージー州から市へ通勤しており、この新施設が“乗り換えを劇的に便利にする”とされていたが、“こんなにも費用も時間もかかったわりに、その期待水準には到底達していない”と論じた。