次期大統領選へ無所属として立候補を検討していたマイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長(74)は7日、今回の立候補を見送ることを正式に発表した。
ニューヨーク・タイムズなどによると、同氏は会見で、自らの立候補により有権者の票が割れ、共和党有力指名候補である実業家のドナルド・トランプ氏が大統領になる確率を上げないよう、今回の立候補は見送るとした。
同氏はトランプ氏について、「人々の偏見や恐れにつけこみ、私の記憶にある限りで最も対立的で扇動的な選挙キャンぺーンを行った」と非難した。また、同氏が主張するイスラム教徒移民の入国禁止や、日本や中国に対する貿易戦争などにも危機感を募らせた。トランプ氏が白人至上主義団体クー・クラックス・クラン(KKK)の元指導者デイビッド・デューク氏からの支持を拒否せず、同団体について無知を装ったことに不快感を覚えたとも述べた。
3期にわたりニューヨーク市長を務めたブルームバーグ氏は、次期大統領選に向け過去数カ月にわたり徹底的な下準備を行ってきた。しかし3~7日にかけてロイター通信が行った世論調査では、民主党指名候補として最有力視されているヒラリー・クリントン前国務長官とトランプ氏との三つどもえの選挙戦となった場合、ブルームバーグ氏を支持すると答えていたのは12%だけだった。