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共同通信
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栃木県スポーツ協会が行った競技場の芝管理業務委託先公募に絡み、自民党の県議2人が公募開始の数日前、協会を所管していた県教育委員会事務局の当時の幹部に「東京の企業が取ればあなた方の首が飛ぶ」と発言するなど、地元企業の選定を働きかけた疑いのあることが10日、分かった。共同通信が関係者から入手したこの面談の備忘録に発言が記されていた。
公募は2020年3月実施。審査委員3人の採点の合計で最高だった東京の企業ではなく、次点の宇都宮市の警備会社を選定した。委託費は年間約2千万円で3年契約。県議2人は取材に対し、幹部と面談したことは認めたが「首が飛ぶ」との発言や圧力を否定した。
県議1人が代表を務める政治団体は、選定された警備会社から18~21年に合計480万円の政治献金を受けている。
備忘録は公募関係者作成で、複数の県議と当時の県教委スポーツ振興課幹部らとの面談内容を記録。関係者複数が、その内容は当時課内外で共有されていたと証言した。
福田富一知事は昨年6月の記者会見で「公平性、客観性、透明性に課題」と指摘した。