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共同通信
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【ビリニュス共同】北大西洋条約機構(NATO)首脳会議は最終日の12日、リトアニアの首都ビリニュスで2日目の討議を行った。ウクライナとの連携を密にする協議の枠組み、理事会の初会合を、ゼレンスキー同国大統領を招いて開いた。11日に出した声明では冷戦終結後初となるロシア攻撃時の「地域防衛計画」の策定を盛り込み、加盟国の防衛費の目標を国内総生産(GDP)比「最低2%」に設定、対ロ結束を誇示した。
首脳会議に関連して開くのは「NATOウクライナ理事会」。従来の協議枠組みだった「委員会」を「理事会」に格上げする形で設置された。ウクライナを政治的にNATOに近づけることが目的。委員会とは異なり、ウクライナが加盟国と対等な立場で協議し、一緒に意思決定もする組織と位置付けられている。
声明には「危機の際のNATOとウクライナの協議メカニズムとしての役割を果たす」と明記した。
米政府によると、G7首脳も12日、ウクライナへの長期的な支援を宣言する。NATO入りまで、主権維持を支える姿勢を明確にする。