カリッとピザがなくなる?
ピザ店、薪ストーブ規制に対応
ニューヨーク市環境保護局はこのほど、「2016年以前に設置された石炭および薪ストーブに高性能フィルターを取り付けるよう義務付ける規制案」を発表した。一部では、石炭および薪ストーブが禁止されると伝えられ、ニューヨーク名物の「カリッとピザ」がなくなるのではとの懸念がニューヨーカーの間で広がった。11日、ニューヨーク・タイムズが報じた。
石炭および薪ストーブがばい煙を放出することは確実で、近所から苦情も寄せられている。大気汚染の問題が深刻化する中、環境保護専門家は「健康、環境、近所付き合いの問題だ」と指摘する。市はこうしたストーブの使用継続を認めつつ、ばい煙の抑制を狙っている。ピザの本場、イタリアのナポリにも同様の規制があるという。
問題はコストだ。金融街にあるケステ・ピザリアは09年に2万ドルのフィルターを導入した。オーナーのロバート・カポルッシオさんは「小規模ビジネスには大きな負担。市は税優遇などのインセンティブを用意すべきだ」と話している。ブルックリン区パークスローブのピザ・シークレットは薪から天然ガスに切り替えた。オーナーで、ナポリ生まれのロザリオ・グラニエリさんは「薪よりも安く、ピザの味や食感は変わらない」とにっこり。折しも「真のナポリピッツア協会」はガスストーブもナポリピザ作りに適しているとお墨付きを与えている。
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