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共同通信
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岸田文雄首相は16日午前、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、カタールの中東3カ国訪問に向け、政府専用機で羽田空港を出発した。エネルギー分野を中心とした経済協力を強化し、各国が目指す脱炭素化に向けて技術協力を打ち出す。ロシアによるウクライナ侵攻で不透明感があるエネルギー供給の安定化を図る狙いだ。
首相は出発に先立ち「貿易、投資、人的交流の分野で各国と一層の関係を強化する機会にしたい」と公邸で記者団に述べた。
3カ国の産業多角化や脱炭素社会の実現に向け、日本の先端技術を活用した協力の拡大が期待されると指摘。「エネルギー安全保障と現実的なグリーントランスフォーメーションの実現に向けて緊密に連携を確認したい」と強調した。
日本の首相による中東訪問は2020年1月の安倍晋三氏以来、約3年半ぶり。首相は現地時間16日にサウジ西部ジッダでムハンマド皇太子と会談。ペルシャ湾岸の6カ国でつくる湾岸協力会議(GCC)のブダイウィ事務局長とも会い、加盟国との閣僚級対話の開催を提案する方向だ。
17日にUAEでムハンマド大統領、18日にカタールでタミム首長とそれぞれ会談を予定している。19日に帰国する。