首相、処理水で中国けん制

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共同通信
訪問先のカタールで記者会見する岸田首相=18日、ドーハ(共同)

 【ドーハ共同】岸田文雄首相は18日(日本時間同)、訪問先のカタールで内外記者会見を開き、東京電力福島第1原発処理水の海洋放出を巡り日本批判を強める中国をけん制した。「科学的根拠に基づいた議論を行うよう強く求めていく」と述べた。弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮への対応に関し、日米、日米韓で緊密に連携し、国際社会と協力して対応すると強調した。

 処理水放出に関し、国際原子力機関(IAEA)の包括報告書で国際基準に合致しているとの結論が示されたと指摘。透明性を持って国際社会に丁寧に説明する考えを強調した。中国の習近平国家主席との首脳会談に意欲を示し「建設的、安定的な関係に向けて意見交換の場をつくっていきたい」と語った。

 9月のインドネシアでの東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議、インドでの20カ国・地域(G20)首脳会議に触れ「日本外交の取り組みを着実に進め、国際社会の安定と繁栄につなげる」と言明した。