NY市警、初のラテン系本部長
たたき上げのキャバン氏
ニューヨーク市のアダムズ市長は17日、ニューヨーク市警本部長にエドワード・キャバン暫定本部長を昇格させると発表した。キャバン氏は初のラテン系本部長となる。
キャバン氏は交通警察官の息子。1991年に市警に採用され、巡査からスタートした。2008年に警視、22年に第一副本部長に抜擢された。
アダムズ氏は「市内重点地区68カ所の全てで凶悪犯罪は減少している」と評価。「キャバン本部長は今後も指導力を発揮して、警察を成功に導く」と話した。キャバン氏は「身に余る光栄」と謙虚に応え、「剛勇、勇気、犠牲がNY市警の真骨頂。頼りになる警察として、犯罪を減らし、市民の生活の質を向上させていきたい」と抱負を述べた。
米国内には黒人やラテン系市民に対する警察のあり方を疑問視する声が残る。市内でも人口29%のラテン系市民は軽犯罪逮捕者の33%を占める。人口20%の黒人は42%にも上る。
非営利団体リーガル・エイド・ソサエティー(LAS)は声明文で「市民からより信頼されるために、NY市警は改革が必要。警察は全てのコミュニティーの問題に対し万能薬ではないと認識すべきだ」と指摘している。
なお、第一副本部長にはタニア・キンセラ氏が昇格した。ジャマイカとガイアナの移民を両親に持つ。黒人女性が第一副本部長に就くのも史上初となる。(17日、CNN)
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