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共同通信
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水俣病の原因企業チッソ(東京)がメチル水銀を含む有毒な工業用水を排出した「百間排水口」の樋門を、熊本県水俣市が撤去する計画をしていることに対し、患者やノンフィクション作家柳田邦男さんらが19日、都内で記者会見し「歴史的遺構として保存すべきだ」と訴えた。
百間排水口は「水俣病原点の地」とも呼ばれる。老朽化が進み、市は樋門の木製ゲート4基とコンクリート製の足場を撤去する計画を立てている。6月に着手する予定だったが、保存を求める声や現地での抗議活動などを受け延期されている。
柳田さんは「原爆ドームと同じように保存しないといけない。信じ難い行政決断だ」と述べた。