釜山入港の米原潜を威嚇か

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共同通信
韓国南部釜山に入港している米軍の戦略原子力潜水艦ケンタッキー=19日(共同)

 【北京共同】北朝鮮は19日未明、首都平壌付近から東へ短距離弾道ミサイル2発を発射し、日韓両国によると550~600キロ飛び日本海に落下した。平壌から南南西へミサイルの飛行距離と同程度離れた韓国南部、釜山には弾道ミサイルを搭載可能な米軍の戦略原子力潜水艦ケンタッキーが18日に入港しており、同原潜を威嚇する意図とみられる。

 北朝鮮は、韓国に対する米国の拡大抑止強化を警戒している。朝鮮戦争(1950~53年)の休戦協定締結から27日で70年になるのを前に対米戦争は終わっていないと強調、内部の結束を強めており、緊張激化を演出する目的もあるもようだ。

 日本政府によれば2発は最高高度約50キロで、変則軌道で飛行した可能性がある。飛行特性から、米議会調査局が核弾頭の搭載可能と分析している「KN23」か改良型、または「KN24」と呼ばれる短距離ミサイルの可能性がある。

 連続して発射していることから実験ではなく訓練とみられる。2発は日本の排他的経済水域(EEZ)外へ落下したと推定されている。