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共同通信
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【マドリード共同】スペイン下院(定数350)総選挙の投開票が23日行われた。開票率83.51%時点で、中道右派の野党、国民党が135議席を獲得する勢いで、サンチェス首相が率いる穏健左派の与党、社会労働党の123議席をリード。ただ国民党の第1党が確定しても単独での政権獲得は難しく、反移民の極右政党ボックス(VOX)と連立を組むかどうかが焦点となる。政権が交代すれば約5年ぶり。
中間集計によると、ボックスは33議席で、第3党に躍進した2019年総選挙の52議席から大幅に議席を減らす見込み。国民党とボックスが協力しても過半数に達しない場合、再選挙となる可能性がある。
ボックスはアバスカル党首らを中心に13年に設立された。移民の流入や中絶、北東部カタルーニャ自治州の独立に反対し、気候変動対策に否定的な立場とされる。フランコ独裁体制(1939~75年)後初の極右が政権入りするかどうかが注目されていた。