NJ州、MTAの通行料導入巡り提訴
「NJを貯金箱とするNY州への反撃」
ニュージャージー州は21日、マンハッタン区の60丁目以南に乗り入れる車両に通行料を課すとしたニューヨーク都市交通局(MTA)の計画を差し止めるよう、連邦道路管理局(FDA)を相手取る訴訟を起こした。訴えでは、6月に計画を承認した連邦政府は州民への影響を無視したと主張。その上で「環境面や財政面、人体への影響で負担を担う一方、恩恵はまったく受けられない」と述べている。
MTAは2024年春までにスタートさせる意向を示す。ニューヨーク州のホークル知事は「交通量を減らすだけでなく、大気の質と公共交通を改善させるのに必要だ」とする。これに対し、ニュージャージー側は今回の訴訟を「全米で最悪の大量輸送システムであるMTAによる長年の犯罪的不始末を解決するべく、ニュージャージーを貯金箱として使うことにしたニューヨーク州への反撃だ」と位置付け、一歩も引かない構えだ。
訴状では、計画導入により、ジョージ・ワシントン・ブリッジ対岸のバーゲン郡で交通量が急増し、ぜん息の発生率が高まると指摘。MTAは、同様に交通量増が見込まれるブロンクス区に1億3千万ドルの緩和策を提案した一方、ニュージャージー側には一切提案がないと批判している。ニュージャージー州は、今後MTAを訴える意向を示している。(22日、ゴッサミスト)
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