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共同通信
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中古車販売大手ビッグモーター(東京)による自動車保険の保険金不正請求問題で金融庁は1日、損害保険ジャパンを重点的に調べる方針を表明した。同社は契約者の事故車両の修理をビッグモーターにあっせんし、その見返りに保険の契約を獲得していた。金融庁は両社の癒着が不正の温床になったとみて、業務改善命令などの行政処分を出すことも視野に実態解明を進める。
金融庁は損保ジャパンを含む損害保険7社とビッグモーターに対し、8月中に詳細な事実関係を報告するよう命じた。ビッグモーターには企業統治体制の不備が疑われるとして再発防止策も求めた。
損保大手を巡っては、東急グループや京成電鉄向けの火災保険契約などの入札で、保険料を事前に調整していた疑いも相次ぎ判明した。談合に当たる行為とみられる。こうした、なれ合いといえる業界の体質が、ビッグモーターの保険金不正も助長した可能性があり、金融庁は並行して調べる。