Published by
共同通信
共同通信
農林水産省は4日、2023年上半期(1~6月)の農林水産物・食品の輸出額が前年同期比9.6%増の7144億円だったと発表した。上半期として3年連続で過去最高を更新した。新型コロナウイルス禍に伴う各国の規制が解除され、外食向けの需要が回復した。ただ主要な輸出先の中国や香港が日本から輸出される水産物の放射性物質の検査を強化しており、下半期の輸出減速が懸念される。
上半期は小売店やインターネット販売向けが堅調だったことや、外国為替市場が円安傾向だったことにより現地で割安感が出て、販売が伸びたことが寄与した。
品目別では、真珠が2.3倍の223億円と香港を中心に大きく増加した。健康・美容系飲料といった清涼飲料水は中国向けなどが好調で、23.5%増の272億円となった。牛肉やリンゴ、ナマコも大幅プラスとなった。
一方で日本酒は、インフレにより消費が減退した米国への輸出で苦戦し、前年実績を下回った。
国・地域別では、中国が最も多く16.2%増の1394億円だった。