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共同通信
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広島で被爆したカナダ在住のサーロー節子さん(91)が6日、平和記念式典に参列し、記者会見した。岸田文雄首相のあいさつを「核兵器廃絶に向かう具体的な計画を聞きたかった。物足りなかった」と批判した。一方、松井一実市長が「核抑止論は破綻している」と言及した点は「うれしかった」と評価した。
前回の参列は2015年だった。この日は会場の平和記念公園や周辺で犠牲になった人々に思いをはせ「痛みが倍になった。核の記憶をまた引きずり出した」と、苦しそうな表情を浮かべた。
サーローさんは、式典で被爆者の発言機会を設けるよう提言し「生きている限り、心の底からの叫びを世界に伝えてほしい」と訴えた。