Published by
共同通信
共同通信
日本生命保険は7日、核兵器関連企業を投融資の対象から除外する方針を発表した。日生は約75兆円の資産を運用する国内有数の機関投資家。ESG(環境、社会、企業統治)の観点を考慮した運用を進めており、指針を改定した。自社の運用資産による石油・ガスの新規開発事業やたばこ関連企業への投融資も、国内大手生保で初めて禁止した。
核兵器関連は第一生命保険が既に指針に明記している。日生はこれまでクラスター爆弾や生物兵器など非人道的な兵器製造企業を禁止対象としてきたが、核廃絶の国際的な機運の高まりに対応する。
脱炭素に向けた投融資も強化する。石炭火力発電事業への投融資を禁止してきたが、油田・ガス田の新規開発事業も追加する。既に禁止対象の企業への投融資残高はゼロだという。
日生は2030年度までにESGに関する投融資を5兆円規模に引き上げる目標を掲げる。今年6月末時点の実績は約2兆1200億円だった。