人間らしい生活を求めて アパートの住人たちの泥沼の抗争 

 5日付のDNAインフォによると、あるアパートの住人たちは、その劣悪な居住環境についてオーナーと数年にわたる抗争を繰り広げているという。
 ブルックリン区ウイリアムズバーグのグランド通りにあるアパートに住む、アマリア・マリティネスさんは、ネズミにかじられないよう、キッチンの天井の小さな電灯にバナナを吊るしている。 同じく住人のフロリダ・モレノさんと4人の子どもたちは、ベッドバッグ(南京虫)に攻撃されないよう、床の上で毛布やシーツにくるまって寝ている。また別の住人は、以前オーナーとの話し合いの末、害虫駆除業者を雇うと約束を取りつけたが、結局なしのつぶてだという。
 アパートの住人である12の家族らは、最近のテナント集会で「人間らしい生活がしたい」と声を揃えて抗議した。2012年に、オーナーがモーリス・ソハイさんに変わってから、状況は悪化の一途だと訴える。
 そこで、住人たちは裁判を起こすことを決意した。オーナーは実質所有権を放棄しており、住人の安全を損ねていると裁判所が判断した場合、 所有権変更が可能になるからだ。ところがオーナーは、「リース契約は切れており、退去してもらいたい」と反論。これに対し、住人たちはレントコントロールがあるため強制退去は無効と主張しているが、オーナーは否定しており、抗争は泥沼と化している。