ブルックリン区キャロルガーデンに新しくオープンした、とある探偵事務所。ここの新米探偵、どうやら只者ではないらしい。
同区のクリントン通りに新しく開設された「チェシン・チェシン・チェシン・アンド・チェシン探偵事務所」は、渦中の新米探偵の自宅兼事務所だという。ここでさまざまざな事件の解決に奮闘するのが、アレックス・ロース・チェシンくん。その正体は、若干9歳の“ちびっこ探偵”なのである。
5年ほど前から、推理小説を読んで探偵業に興味を持つようになったというアレックスくん。トレンチコートとお決まりのハットに身を包み、目下探偵修行中だ。これまでアレックスくんは、家の中で紛失した物を発見したり、近所でいちばん美味しいハンバーガー屋を発掘するなど、既に実績を積んでいる。
事務所のオープンに伴い、アレックスくんは本格的な探偵活動を行いたいと地元メディアの取材に答えている。気になる依頼料は、1件につき25セント。かなりのお手頃価格である。愛読する「少年探偵ブラウン」シリーズの主人公、ロイ・ブラウンが事件を解決する際に請求する料金と同じ金額設定にしたのだ。
探偵事務所の入り口に掲げられた看板は両親からのプレゼントで、両親は「この家に引っ越したころからあった看板をどうしようか考えた末、息子を喜ばせようと探偵事務所の看板にリメイクすることにした」と話している。最初は家族内での冗談のつもりだったが、通りすがりの人たちもみな物珍しそうに看板を眺めたり、近所の人たちも温かく見守ってくれているそうだ。
「息子も依頼がないか毎日楽しみに待ってるよ。まだ依頼人は現れてないけどね」とアレックスくんのお父さん。ニューヨークで将来の名探偵誕生となるか、ちびっこ探偵の今後が楽しみだ。