団体旅行受け入れ準備開始

Published by
共同通信

 【北京共同】日本政府は、日本への団体旅行を10日にも解禁するとした中国政府の方針を受け、急増も予想される中国人観光客の受け入れに向けた準備を始めた。在中国日本大使館は、中国の旅行社からのビザ(査証)発給の申請増加が見込まれるとして、態勢強化を図る方針。日中関係筋が10日、明らかにした。

 日本政府によると、新型コロナウイルス感染症の流行前の2019年には中国人客がインバウンド全体の約3割を占めていた。団体旅行解禁により、コロナ前の水準に中国人観光客数が回復する可能性もあり、日本国内の観光地で期待が高まっている。

 関係筋によると、在中国日本大使館でのビザ申請は現時点で、コロナ前の半分程度の水準にとどまっている。同大使館は団体旅行解禁後を見据え、中国の旅行会社と意思疎通するなど情報収集を始めた。

 中国のコロナの行動制限解除後に個人旅行は認められるようになったものの、日本政府観光局(JNTO)の推計値では6月の訪日中国人観光客は約20万8千人で、コロナ前の19年6月比で76%減と低迷している。