原子力団体にサイバー攻撃

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共同通信

 国際的ハッカー集団「アノニマス」が東京電力福島第1原発の処理水海洋放出計画に抗議するためとして、日本の原子力関連団体のウェブサイトにサイバー攻撃を仕掛けていることが10日、分かった。攻撃は7月から活発になっており、日本原子力研究開発機構や日本原子力発電、日本原子力学会が標的となった。

 セキュリティー企業のNTTセキュリティ・ジャパン(東京)は「国際原子力機関(IAEA)が『放出計画は国際基準に合致する』との報告書を公表してから攻撃が急増した。放出後にさらに過激になる恐れがあり、警戒が必要だ」と指摘している。

 アノニマスは大量のデータを送り付け、システム障害を起こすDDoS(ディードス)攻撃を実行した。機構によると、サイトに通常の約100倍のアクセスがあったが、対策によって閲覧ができなくなるなどの影響は生じなかったという。

 アノニマスは取材に対し「日本政府の処理水放出の意思決定に市民が参加しておらず、透明性がない」と攻撃の理由を説明した。