ハワイ知事「多くの悲劇を覚悟」

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共同通信
米マウイ島の山火事で被災した建物=11日、ラハイナ(AP=共同)

 【カフルイ(マウイ島)共同】米ハワイ・マウイ島に甚大な被害をもたらした山火事は15日で1週間。ハワイ州のグリーン知事は14日放映のCBSテレビのインタビューで「われわれは多くの悲劇を覚悟している」と語った。死者数の確定には10日程度かかるとし「1日に10~20人」の遺体が見つかる可能性に言及した。

 これまで99人の死亡が確認されており、想定が正しければ死者は最終的に計200~300人に達する恐れがある。

 グリーン知事は、連絡がつかない住民らが約1300人に上るとも説明。ただ、携帯電話の通信状態が改善しつつあることを受け、2千人台から大幅に減少したという。

 島西部の観光地ラハイナで壊滅的被害が出ており、警察はこれまでに対象地域の約25%を捜索。発見された遺体は損傷が激しいとみられ、身元が確認されたのは一部にとどまっている。ラハイナの火災は14日時点で85%を鎮圧した。

 マウイ郡の緊急事態管理局によると、2200以上の建物が焼失、焼損し、再建費用は55億2千万ドル(約8千億円)と推計される。