性犯罪歴の確認義務化へ

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共同通信
日本版DBSのイメージ

 政府は、子どもと接する職業に就く人に性犯罪歴がないことを確認する新たな制度「日本版DBS」に関し、保育所や幼稚園、学校に利用を義務付ける方針を固めた。学習塾やスポーツクラブなど民間事業者は任意とし、利用する事業者向けに認証制度を導入する方向だ。関係者が21日、明らかにした。

 こども家庭庁が刑法などの専門家らによる有識者会議で、英国の制度(DBS)を参考に議論を進めている。9月にも案を取りまとめ、秋に見込まれる臨時国会に関連法案を提出する。

 日本版DBSでは、保育所や学校などが、こども家庭庁所管のシステムで就労を希望する人の性犯罪歴を確認し、性犯罪の前歴がある人は就職できない仕組みを想定している。性犯罪の種類は不同意わいせつ罪など刑法犯が中心となる見込み。

 具体的には、照会を受けた公的機関が性犯罪歴のない人について「無犯罪証明書」を発行することを検討している。

 塾などの事業者は、職務を定める法律がないため義務化は困難と判断した。