処理水24日放出作業へ

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共同通信
東京電力福島第1原発の敷地内に並ぶ処理水の保管タンク(手前)=2022年2月

 政府は22日、東京電力福島第1原発の処理水を巡る関係閣僚会議を官邸で開く。海洋放出に向けた作業を24日に開始する方針を決定する。放出の影響を懸念する漁業者の支援体制構築も確認。政府は処理水放出について、廃炉と福島の復興のために先送りできない課題と位置付けており、放出実現で廃炉作業を加速させたい考えだ。

 岸田文雄首相は、安全確保や風評対策に関し、処理水の処分が完了するまで政府が全責任を持って取り組むと表明する。安全性を確かめる放射性物質モニタリング(監視)を強化し、国内外に情報発信する方針も申し合わせる。会議には西村康稔経済産業相、渡辺博道復興相、林芳正外相らが出席。

 首相は20日に第1原発を視察し、東電幹部に責任と覚悟を持って万全の対応を取るよう要請した。21日には全国漁業協同組合連合会(全漁連)の坂本雅信会長と面会し、風評被害や漁業者支援対策を継続すると伝達し、放出に理解を求めた。

 処理水は、放射性物質で汚染された水を多核種除去設備(ALPS)で浄化したもの。