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共同通信
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佐賀県は、主催する障害者のアート展示会の開幕を2日間延期した。一部の作品に人権上の問題が生じかねないとして「確認」が必要だったとするが、結果的に全作品の展示に踏み切り、経緯を明かしていない。識者は特別な事情がない限り、説明が必要と指摘。山口祥義知事はいずれ経緯を公表するとの考えを示している。
県は21日、翌日から佐賀市の県立博物館で開催予定だった「関係するアート展」の展示品を確認。奈良県や沖縄県など全国の障害者が創作した約80点の中に「一般の人を傷つける可能性がある」作品が見つかったとして、22日朝になって延期した。
その後、作家の意図を確認するとともに、人権の専門家らから意見を聞き問題がないと判断。展示会は24日に始まったが、問題視した作品や議論の内容に関しては「変に注目が集まってしまう」との理由で公表していない。意見を聞いた専門家も明らかにしていない。
山口氏は25日の記者会見で「いずれ公開するが、展示中に話すことはない」と述べた。