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共同通信
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羽田空港と東京都心を結ぶ東京モノレールで2022年、車体と台車を連結する部品に亀裂が見つかったトラブルは、設計上の問題で走行時の負荷に耐えられなかったのが原因だったことが27日、東京モノレールへの取材で分かった。亀裂は最新車両の10000形全8編成で確認された。金属板で補強するなどの改良を施し、26年ごろまでに完了する方針。
東京モノレールによると、車両を設計した日立製作所と合同で調査。走行の振動で、車体と台車をつなぐ「枕梁」の溶接部に亀裂が入り、徐々に拡大したと判明した。負荷のかかり方が設計時の想定と異なり、強度不足で金属疲労が生じた。
今年6月、枕梁の側面などを補強し、溶接部を単純な形状にしたところ、良好な試験結果が出た。近く国土交通省関東運輸局に報告し、車両の定期検査などに合わせ約3年かけて順次施工する。
10000形は14年から運行。22年5月30日に1編成の定期検査で枕梁に亀裂を確認し、他の7編成にも見つかった。同6月16日までに回送を含め計169本を運休した。