中国の日本人学校に次々嫌がらせ

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共同通信
北京の日本大使館付近を警戒する警察車両=27日(共同)

 【北京、上海共同】福島原発処理水の海洋放出後、中国の日本人学校に石や卵が投げつけられる嫌がらせが相次いだことが27日分かった。中国では海洋放出開始で反日感情が一段と高まり、インターネット上では日本国内への抗議電話のほか日本製品の不買が呼びかけられ、訪日団体旅行の予約キャンセルが続出。北京の日本大使館など各地の日本公館では抗議デモに備えて厳重警備が敷かれた。

 中国政府は日本からの水産物輸入を全面的に停止するなど海洋放出に強く反発。対日世論は急速に硬化しており、政治や経済などさまざまな面で日中関係は悪化しそうだ。

 公明党は26日、山口代表が28~30日に予定していた中国訪問を延期すると発表した。中国側から「適切なタイミングではない」と伝えられた。

 日本政府関係者によると、山東省青島の日本人学校で24日、中国人が敷地内に石を投げ込み、公安当局に拘束された。学校施設や子どもらに被害はなかった。江蘇省蘇州の日本人学校では25日、敷地内に複数の卵が投げ込まれていたのが見つかり、学校側は警察に通報、警備が強化された。