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共同通信
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国際オリンピック委員会(IOC)が来夏のパリ五輪からチケット販売の仕組みを大幅に変更した。「花の都」での1世紀ぶりの祭典を心待ちにする日本からの観戦客にとっては、オンラインで手軽に入手しやすくなった一方、国内の旅行代理店がホテルや航空券とセットで販売してきたパッケージツアーは高額となり、戸惑いの声もある。
IOCは大会運営の簡素化の一環として、チケットを個人が専用サイトで直接、購入する方法を導入。五輪チケットは24ユーロ(約3800円)から購入可能だ。一方、ツアーに関しては米国企業「オンロケーション」に、2028年ロサンゼルス五輪まで夏冬3大会、全世界での販売権を付与。競技はオンロケーション社が指定する組み合わせのみとなった。
五輪開幕1年前の7月26日に国内向けパッケージ商品の販売が始まったが、ある会社の抽選販売で最も安いものは水球とラグビー7人制、卓球を組み合わせたツアーで138万円(燃油代など含まず)。別の旅行会社の関係者はオンロケーション社からの仕入れ価格が「なぜこんなに高いのかという思いはある。正直、困っている」と明かした。