27日付のエーエム・ニューヨークによると、ニューヨーク市のビル・デ・ブラシオ市長は26日、来会計年度の予算案を発表した。予算案の総額は、1月に発表されていた見通しよりも1億ドル多く、今年度予算785億ドル(約8兆7350億円)よりも37億ドル多い822億ドル(約8兆7400万円)になることが分かった。
このうち、1億6000万ドル(約178億円)が、公立病院への財政支援に充てられるという。市の公立病院を運営するNYCヘルス+ホスピタルズの発表では、受診する年間約140万人の患者のおよそ3分の1に相当する約47万5千人が不法滞在者であるといい、保険に加入していないこれらの患者による未払い治療費が膨れ上がり、何らかの救済が実行されなければ2020会計年度の赤字は18億ドル(約2000億円)に達することが予想されている。このため、市長は同日、公立病院システムの復活計画についても発表した。
予算案にはそのほか、優秀な高校生が大学レベルの科目を履修できるシステムの開発、クイーンズ区に市警察(NYPD)第116分署の新設、狭い道路でも使用できる新しい除雪機の購入、スタテン島の屋内プールの新設などが含まれ、これらには計1億5800万ドル(約170億円)が充てられる。