24年度予算要求、2年ぶり最大

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共同通信
財務省=東京都千代田区霞が関

 財務省は31日、国の2024年度予算編成で各省庁からの概算要求を締め切った。一般会計の要求総額は2年ぶりに過去最大を更新し、114兆円前後となったもようだ。岸田政権が力を入れる防衛力強化のために防衛費が過去最大となり、金利上昇に伴って借金に当たる国債の利払い費が膨らんだことが響いた。

 例外的に金額を示さない別枠の「事項要求」とした物価高対策と少子化対策を後から上積みする。年末に決める予算案の総額は過去最大だった23年度の114兆3812億円を上回る可能性がある。税収だけで歳入を賄えず、国債を大量発行して穴埋めする予算となるのは避けられず、財政は一段と悪化しそうだ。

 与党内からは物価高に対応する経済対策と、その裏付けとなる23年度補正予算を求める声が上がる。予算膨張に歯止めがかからなくなる恐れが強まっており、コロナ禍で膨らんだ歳出を元に戻すとした岸田政権の財政運営方針との整合性が問われる。

 要求総額が110兆円を超えるのは3年連続だ。高齢化で社会保障費が増えたことも一因となった。