ウ軍反転攻勢、南部要衝に前進

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共同通信
ウクライナ南部ザポロジエ州で多連装ロケット砲を移動させるウクライナ軍の車両=8月31日(ロイター=共同)

 【キーウ共同】米紙ウォールストリート・ジャーナルは8月31日、反転攻勢を続けるウクライナ軍が南部ザポロジエ州のベルボベ周辺でロシア軍の第1防衛線を突破したと報じた。8月に奪還を表明したベルボベ西方のロボティネでの進軍と併せ、アゾフ海に近い要衝に向けて前進した。

 米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は1日、ザポロジエ州での反転攻勢で過去72時間に「注目すべき進展があった」と指摘。ロシア軍の第2防衛線に対する戦闘でも、ある程度成功しているとの見方を示した。

 ウクライナ軍はベルボベで(1)戦車壕(2)「竜の歯」と呼ばれる戦車阻止用の障害物(3)広大な地雷原からなる防衛線を突破した。ロボティネ奪還は、要衝トクマク攻略を念頭に置く。ただ、いずれの方向でもロシア軍は強固な防衛線を敷いており、進軍は容易ではない。

 ウクライナ軍は、欧米提供の装甲車両への補給を安全にするため、ロシア軍の大砲を後退させることを狙っている。クラスター(集束)弾も効果を挙げているという。