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共同通信
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子どもの死因を医師や行政など多職種で検証し、再発防止策につなげる「チャイルド・デス・レビュー(CDR)」制度を巡り、国のモデル事業に参加した7府県が2022年度までの3年間の事業で、少なくとも481人の死亡例を検証対象としたことが3日、共同通信の調査で分かった。一部自治体は究明の結果、防ぎ得た事例を確認し、再発防止策に反映できたと回答。モデル事業の本格化で、制度の意義が裏付けられた形だ。
自治体の検証状況が一部でも明らかになるのは初めて。対象となった事例は、水難事故、乳幼児の窒息死などが目立った。検証結果を受けた対策では、専門職への研修、インターネットでの啓発活動強化などがあった。
所管するこども家庭庁はCDRの全国導入を目指している。調査は4~8月に実施。20~22年度のうちでモデル事業に参加した北海道、福島、群馬、山梨、三重、滋賀、京都、香川、高知の9道府県に各事業年度の状況を尋ねた。
検証対象となった死亡事例数に関する質問には、北海道と福島の2道県を除く7府県が回答。7府県の累計で481人に上った。