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共同通信
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【ワシントン共同】2024年米大統領選の共和党候補指名を争う南部フロリダ州のデサンティス知事(44)が、人種間の分断をあおるかのような言動で批判を受けている。州内では8月、黒人を標的にした白人の男による銃撃事件が発生。犠牲者の追悼式では、激怒した黒人住民から知事が罵声を浴びる場面もあった。
デサンティス氏は指名争いで首位のトランプ前大統領に突き放されており、保守的な立場を強調して巻き返しを狙う。ただ、指名を勝ち取っても民主党候補と争う本選で重要な黒人票獲得は至難の業とみられている。
「おまえの政策がこの事件を招いたんだ」。8月27日、同州ジャクソンビルの銃撃事件の追悼式典でデサンティス氏が演説すると、黒人住民から激しいブーイングが起こった。犯人の男は黒人を憎む内容の犯行声明を残しており、当局は憎悪犯罪(ヘイトクライム)とみて捜査している。
デサンティス氏は人種問題や性的少数者の権利を重視するリベラル派を糾弾。米社会に構造的な差別が存在するとの考え方を「馬のふん」と一蹴している。