猛暑で比内地鶏もダウン、秋田

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共同通信

 今夏の全国的な猛暑で、38.8度を記録した秋田県大館市で飼育されているブランド鶏「比内地鶏」が8月末までに1850羽が死んだことが7日までに、市などへの取材で分かった。暑さが原因とみられ、涼しい場所を求め密集して圧死したケースもあった。飼育農家は「鶏は暑さに弱く夏バテしてしまう。来年の夏に向けて対策を考える必要がある」と話している。

 比内地鶏の飼育農家が多い大館市では8月、最高気温が37度以上の日が8日あり、23日には観測史上最高の38.8度を記録した。

 市には10日以降、地鶏が死んだとの報告が寄せられるようになり、8月末までに、13農家から計1850羽が死んだと報告があった。

 JAあきた北・比内地鶏生産部会の高橋浩司部会長(63)によると、農家全体の被害額は計400万円ほどに上るとみられる。多いところでは、約900羽が死んだ農家もあった。

 高橋部会長の養鶏場では水の供給のほか、扇風機や遮光シートを使って暑さ対策をしたが、出荷直前の鶏を含む20羽が死んだ。