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共同通信
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「保育所で子どもたちを必死に守っていました」「津波でたくさんの人が亡くなり、自分は助かった。うれしいはずなのに、申し訳ないと思ってしまう」―。東日本大震災での体験や思いをつづった短冊約千枚を展示する企画展「わたしたちの3.11」が、仙台市若林区のせんだい3.11メモリアル交流館で開かれている。30日まで。
2016年の開館以来、来館者にあの日の記憶を問いかけ、短冊に自由に書いてもらい、その数が今年千枚を超えた。職員の皆上小冬さん(32)は「誰かの体験を読み、自分の体験も書き込むことで、3月に限らずいつも震災を思い出してほしい」と話している。
短冊は展示室の壁いっぱいに並べられ、一部は手に取って読むこともできる。短冊の裏側には「もう二度とこのような災害は起きませんように」など、未来への願いごとが記されている。
体験が書かれた短冊の一部は、企画展終了後も同館の階段踊り場に掲示される。白紙の短冊もあり、来館者の書き込みを引き続き呼びかける。