女王死去1年、愛着消えず

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共同通信

 【ロンドン共同】英国史上最長の在位を誇ったエリザベス女王が96歳で死去してから8日で1年を迎えた。王室は記念の公式行事は執り行わずにそれぞれ祈りをささげ、多くの国民は愛着を失うことなく各地で「英国の母」をしのんだ。

 王位を引き継いだチャールズ国王は、女王の終焉の地、英北部スコットランドのバルモラル城でカミラ王妃と共に亡き母を追憶。「(女王の)長い生涯、献身的な奉仕を大いなる愛情をもって思い起こします」とのコメントを発表し、国民の支援に感謝の意を示した。

 国王の長男ウィリアム皇太子夫妻は西部ウェールズにある王室ゆかりの大聖堂で女王をたたえる礼拝に参加。国王や皇太子との不和が目立つ次男ヘンリー王子は慈善団体のイベントに出席するため、移住先の米国から英国に一時帰国した。

 ロンドン中心部の土産店やバッキンガム宮殿の売店では死去から1年たっても女王の写真入りグッズが並ぶ。

 英メディアによると、女王が眠るロンドン郊外のウィンザー城には墓参を目的とする訪問者がこの1年で急増し、110万人近くが訪れた。