9日付のDNAインフォによると、2014年3月12日にマンハッタン区イーストハーレムで起きたガス爆発事故で負傷した男性が、けがの治療費の支払いをニューヨーク市都市交通局(NYCTA)に求めていた件で、NYCTAは4月22日、この支払いに対する責任はないとする申立書をニューヨーク州の最高裁判所に提出していたことが分かった。
事故当日、通学するため現場付近を通行中のバスに乗車していたホセ・バーガスさん(当時20)は、爆発の衝撃で転倒し負傷して同区ワシントンハイツの病院で手当てを受けた。バーガスさんは、この治療でかかった費用8729ドル(約94万円)は、NYCTAの無過失補償から支払われるべきだと主張している。
一方、NYCTAは「バーガスさんのけがはバスの運転が原因で起きた事故ではないため、補償の対象ではなく、治療費支払いの義務はない」と述べ、さらに「事故で被害を受けたバスは1台だけで乗客はおらず、バーガスさんは乗車を証明する証拠類も未提出」と指摘している。
これについてバーガスさんは、「14年7月の別の裁判でバスに乗車していたことは既に証言済み」と反論、NYCTAの申し立てを「責任逃れ」だとして、両者一歩も譲らない状態だという。