そば打ち職人の小谷さん、新店オープン
グリーンポイントの「卯月」
ニューヨーク市の一流レストランに手打ちそばを提供してきたそば職人の小谷修一さんが7日、ブルックリン区グリーンポイントにそば屋「卯月」をオープンした。日本食の中心地として発展しつつあるエリア、ノーマンアベニューに近いガーンジー・ストリート95番地の倉庫を改造した店舗には、カウンターと32のテーブルが並ぶ。
代表的な7種類のそばメニューの中で、小谷さんが最も情熱を注いでいるのが鴨塩そばだ。そばゴマ豆腐やそばアイスクリームなど、前菜やドリンク、デザートにもそば粉が使われている。多くのそば屋が全粒粉を20%から50%の割合で麺に練り込むのに対し、小谷さんのそばは水とそば粉の2つの材料だけで作られた十割そばだ。
幼い頃に母親をがんで亡くした兵庫県出身の小谷さん。がんに効く食べ物の研究からそばの道を歩み始めた。日本のそば打ち名人に師事後、東京で働いていた際「そばとっと」から誘いを受け渡米。自身のブランド「十割」でそばを提供したり、自社製麺のコンサルティングを行ったりと、25年にわたり世界中のレストランと様々な仕事をしてきた。2008年以来、「やきとり鳥心」の他、「百百川」や、今は閉店したフレンチの巨匠ジョエル・ロブション氏が手掛けた「希望」などにも、手打ちそばを提供してきた。(7日、イーター・ニューヨーク)
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