Published by
共同通信
共同通信
岸田文雄首相(自民党総裁)は12日、党役員人事で選対委員長に茂木派の小渕優子組織運動本部長(49)を起用するなど、党四役の顔触れを固めた。小渕氏は小渕恵三元首相の次女で知名度が高い。女性活躍のメッセージも期待する。ただ、14年に政治団体の不明朗な政治資金支出を巡り経済産業相を辞任しており、事件に関する説明不足が指摘される。
党内第2派閥を率いる麻生太郎副総裁(82)、第3派閥会長の茂木敏充幹事長(67)、最大派閥安倍派幹部の萩生田光一政調会長(60)は再任し、森山裕選対委員長(78)は総務会長に横滑りさせる。
首相は来年9月の総裁選で再選を目指しており、派閥のバランスに配慮した。麻生派、茂木派が政権を支え、第4派閥の岸田派と共に主流派を形成してきた構図は変わらない。
森山氏は衆院小選挙区定数「10増10減」に伴う調整を任され、首相の信頼が厚い。自民非主流派の菅義偉前首相や二階俊博元幹事長と近く、野党にもパイプを持つ。
高木毅国対委員長(67)、梶山弘志幹事長代行(67)の続投も内定した。